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家賃値上げの通知が来たので粘り強く交渉した結果お家賃据え置きでついでにエアコンを新品にしてもらったお話

ライフハック

みなさんこんにちは。ひやまんです。

ひやまんは賃貸住宅に住んでいるのですが、ある日家賃値上げの通知が届きました。

何か享受できるサービスが向上しているならばやむを得なくも無いのですが、家賃に関しては家が広くなるわけでもなくただただ費用が増えるだけなので可能であれば回避したいところ。

というわけで色々と交渉したところ最終的にお家賃据え置き、かつ、エアコンを新品に交換する事に成功しましたのでご紹介します。

みなさまも値上げの連絡が来たらそのまま泣き寝入るのではなく少なくとも1回は交渉してみる価値はあると思います。

前提条件

以降はあくまでひやまんはこうだった、という内容なのでこちらを踏まえて参考にしてもらえればと思います。

  • 管理会社は大○リビング
  • 6年住んでいて次回契約更新は3回目
  • エアコンは標準使用期間(10年)を超えている
  • 管理会社とのやり取りは○和リビングのシステム(メール、証拠が残る)経由で実施
  • 家賃の更改については契約書に貸主・借主双方の合意のもとで実施される旨が明記されている
  • 当面引っ越しする気はない

なお、ひやまんは不動産のプロではなく責任も取れません(とりません)。

交渉自体は自己責任でお願いします。

管理会社から値上げの通知

今回は契約更新月の2ヶ月ほど前に文書で以下のような内容の通知が届きました。

  • 昨今の物価高騰もあり社員の給料もあげないといけないから家賃を上げる
  • 次回契約更新時に管理費と家賃合わせて月額4,000円値上げを行う
  • 問題なければ更新の書類を送付するからサインして返送すること

確かにコロナの影響で物価高騰が続いているときではあります。気持ちは分からなくもない。

しかしながら、月額4,000円=年間48,000円の値上げは住民としてはだいぶ苦しいです。

というわけで値上げさせないように交渉することを考えます。

【参考】そもそも家賃値上げは適法なのか

結論から言うと適法です。借地借家法32条に正当な理由があれば認められると明記されている正当な権利です。

正当な理由とは例えば土地の価格が変動したことによって、大家さんの支払う固定資産税が増えたときや、周囲の物件と比較すると極端に家賃が低い場合などが該当します。

だからといってそのまま受け入れるしかないというわけではなく、居住者も納得して両者で合意がとれたときに初めて家賃を上げることが可能です。

そのため、居住者としてはなぜ家賃を上げるのかなどの理由を正しく確認し、交渉することが重要になります。

ただし、むやみに値上げ拒否をしてもその後の関係が悪くなる可能性があるのでそのあたりの塩加減がキモかと思います。

交渉に向けたゴール設定

家賃値上げの通知が来たからといって無策で交渉に突っ込んでいっても相手に丸め込まれるだけです。

というわけでいくらか準備を行います。

ゴール設定

値上げ無し・お家賃据え置きが理想ではありますが、100%そうなるとは限らないのでいくつか落とし所を考えておきました。

  1. 値上げなし・家賃据え置き
  2. 共益費のみ値上げ許容(500円)
  3. 共益費・家賃合計1,000円まで値上げを許容
  4. 共益費・家賃合計1,000円以上の値上げを許容。ただしエアコンを新品に交換する

相手の出方によりますが、この当時電気代の値上げが結構大きかったので、初期段階では共益費のみ値上げあたりが落としどころかなと考えていました。

電灯やらオートロックやらで電気使ってるのでこの辺を攻められたら躱しきれない想定です。

最悪でも無条件で値上げを受け入れないぞという強い意志を持って交渉に望みます。

事前情報収集

交渉の基本は相手の主張が拠って立つ根拠と相手のゴールを知ることが重要です。

地価・家賃

周辺地価の高騰や、周辺家賃相場より低い場合、家賃の値上げは正当な理由に基づくものになるのでこのあたりについて一応できる範囲で調べてみました。

家賃について似たような条件(専有面積・築年数・駅からの距離など)の物件では特に大きな差を感じませんでした。つまり現家賃で相場くらいです。

地価はよく分からなかったのですが、これを根拠にしてきた場合は管理会社に固定資産税の推移がわかる資料を用意してもらえばいいのでとりあえずおいておくことにします(本当にそうならちゃんと出してくるはず)。

値上げの根拠

通知内容によると今のところ物価高騰云々だけです。ちょっとぼんやりしていますよね。

管理費がこれだけ増大する見込みだとか、電気代高騰による追加費用など具体的な数字があるかもしれないので、もうちょっと具体的に教えてもらえるように聞いてみることにします。

管理会社との家賃交渉

事前準備が完了したので管理会社と交渉することにします。

ちなみに大○リビング物件の場合、myD-roomから問い合わせろとのことでしたのでやり取りはすべてメールです。電話対応のオプションもありましたが、元々証拠を残したかったのですべてメールで対応してもらいました

家賃値上げ根拠の確認

初回は相手の手の内を確認します。

家賃値上げの根拠が世界情勢の変動・物価高騰とありましたが、具体的な影響について教えてもらえますか。

食品の値上げ、木材や様々な部品の値上げ、電気・ガス料金の値上げ、原油・石油・ガソリン代の高騰などです。当社としても社員の生活確保や現状と同じサービスを維持する為には限界を迎えているため家賃値上げをお願いている次第です。

想定よりもふわっとした回答が出てきました。というか日本に住んでいたらどこの誰も同様の影響受けてますよね?

とりあえず家賃相場とか地価高騰とかそういう話ではなさそうですし、なんならワンチャン値上げできるかもしれないからとりあえずやってみたくらいの空気すら感じます。

第一回値上げ拒否回答

値上げの根拠が気持ちとしては理解できるものの根拠としては曖昧だったので当初予定通り、更新する気はあるんだけど値上げは受け入れられないよと回答をしてみます。

物価高騰については理解しておりますが、ご認識の通りで当方も電気料金の値上げ等により生活に影響を受けているため、賃料の値上げは厳しいです。これからも現住居に住み続けたいと考えておりますが、できれば賃料据え置きで更新はできないでしょうか。

社内での協議の結果、共益費500円、家賃1,000円の上昇ではいかがでしょうか

値上げ幅がいきなり半分以下になりました。

なんとなくですが元々この辺が管理会社側が設定している値上げできたらラッキーなラインなのではないかなと感じます。

第二回値上げ拒否回答

当初目標より条件が悪いですが最悪ここで妥結もやむなしかという額に下がりました。

が、押せばまだ条件が良くなりそうです。ちょっとこじれるリスクもありましたがついでにエアコンの交換も盛り込みます。

折り良く(悪く?)電気代を更に値上げするという報道が前日に有ったのでこれを活用することにしました。

先般報道もされておりましたが電気料金のさらなる値上げもありまして家賃値上げを受け入れるのはやはり難しいです。また、当部屋に設置されているエアコンがすでに耐用年数も大きく超えています。エアコンによる電気代の負担も大変大きいため交換していただきたいです。

・・・わかりました。家賃については据え置きで対応いたします。

エアコンについては別途検討します。

ということで値上げ無しでフィニッシュです。

月額4,000円も上げると言っておいて結局値上げしないというのはなんというか俄には信じがたい結果ですね...。やはり便乗値上げだったのだろうか。

もうちょっと言い訳考えるくらいの努力はしたほうが良かったのではないかと他人事ながら心配になりました。

とはいえ家賃交渉の結果としては最高の結末ですし、エアコン交換の交渉権まで付いてきたので大勝利といって過言ではないですね。

エアコンの交換交渉

物価高騰を根拠に家賃値上げを言い出したのでこちらも電気代高騰を根拠にエアコンの交換を依頼することにしました。

エアコン交換不可の回答

社内で検討させていただきましたが、故障もなく稼働しているようですので、今すぐの交換対応はできかねます。

根拠が電気代なので、まあそうくるだろうよなという回答です。

そのため本件についてはここで終わっても良かったのですが、実は別問題も有ったのでその切り口で攻めてみることにしました。

うちのエアコン、かび臭いんです。

標準使用期間を過ぎたエアコンの臭い問題は自力で解決できない

通常エアコンは入居者が掃除等の管理を行う事になっている事が多く、臭い問題については入居者の費用負担でクリーニングするように管理会社から回答があることが多いようです(掃除以外にも例えばタバコの臭いだとか入居者側が原因で臭うんじゃないですか?的な対応をされるとか)。

というわけで最初はひやまんも仕方なく自費でクリーニングすることを考えていたんです。

しかしよく調べてみると以下のことが判明しました。

  • エアコンの標準使用期間はメーカーによるがおおよそ10年
  • それを超えると交換部品が手に入らなくなる
  • 部品交換による修理ができないのでクリーニング業者が依頼を受けられなくなる

我が家のエアコンは三菱電機製で、製造後15年経過しています。

三菱電機のサイトによると標準使用期間は10年です。

つまり業者にクリーニングを依頼できる状態にはありません

ということは基本的にそのまま使い続けるか交換する以外の選択肢しかありません。

衛生面で考えてそのまま使い続けるのはちょっと憚られますし、そもそも標準使用期間を超えての使用は火災等の原因にもなるので、安全面から見ても適切ではありません。

賃貸契約の内容によりますが、少なくとも我が家の契約書を確認する限りエアコンの交換を自力で行うことは契約違反になります。

つまり物件の付帯設備であるエアコンの不具合(今回の場合は臭い)についてひやまんは何も手が出せない状況にあるわけです。

居住者に手が出せない以上論理的には管理会社が対応すべき領分ということになります。

臭い問題への対処依頼

ということで交換の根拠を電気代から臭い問題(と標準使用期間超過による安全面の不安)にすり替えて再度交渉を試みます。

交換でなくてもいいけど不便を感じているからどうにかなりませんかね?というご相談の体です(実質交換しか手はないんですけどね)。

・・・というわけで当方ではこれ以上手が出せません。必ずしも交換でなくてもいいのですが何かしらご対応願えないでしょうか。

・・・わかりました。エアコンの交換を手配します。

エアコン入れ替えるなら家賃値上げしたいとか言ってくるかと思っていましたが、意外なことにすんなり通りました。

まあ家賃と設備の管理は別個の案件なんで当然といえば当然のはずなんですが、話が分かるまともな管理会社で良かったよ。

エアコンの入れ替え

管理会社から回答が有ってから2日でエアコンの交換が実現しました。素晴らしいスピード感です。

ちなみに届いたのはPanasonic製のエオリア CS-222DFL-Wでした。

機能的にどの程度優れているかは他の機種としっかり比較していないので不明ですが、よくわからん中国製とかではなくしっかりとした日本メーカーの製品が届いて安心しました。

2023年製造品なのでピカピカの新品です。

管理会社と交渉してみた所感

予想していたよりもことがすんなり運んだな、というのが一番大きな感想です。

そもそも値上げの根拠がガバガバだったってのもありますが、こちらが理論武装して誠実に(ここは大事だと思う)対応していれば無茶なゴリ押しも理不尽な拒絶もなくちゃんと対応してくれたのでやりやすかったまであります。

不動産系の交渉はなんというかあまり良い印象が無いためかなり身構えていましたが、案外ちゃんとしてるのかもしれませんね。まあ相手が大○リビングという一部上場でコンプライアンスがしっかりしている企業だからだったのかもしれませんが。

仮にごねられて家賃受け取らない!とかになっても供託制度を使って戦う方法もあったので1回くらいやってみても良かったかもな、とかちょっと思っていたりもします(面倒くさそうですが)。

ともかく言われるがままに値上げを受け入れなくてよかったですし、家賃は支出に占める割合が大きいので交渉はしたほうが絶対いいなと思いました。

まとめ

家賃値上げの通知が来たので粘り強く交渉した結果お家賃据え置きでついでにエアコンを新品にしてもらった件についてご紹介しました。

家賃値上げ阻止は当然として、エアコンの交換までもぎ取れたので想像する限りなかなか良い結果になったかと思います。もしかしたら値下げの交渉もできたかもしれねえなと今になっては思いますが。

値上げの通知が来たときは焦りましたが、結果として何故かエアコンの分だけ住環境の条件が良くなったのでラッキーでした。災い転じてなんとやら、ですね。

管理会社からしたらやぶ蛇だったかもしれませんが。

みなさまも家賃値上げの通知が来たらとりあえず交渉してみると良いかと思います。条件次第で据え置きは難しいかもしれませんが、少なくとも値上げ幅は減らせるかもしれません。

でわでわ。ごきげんよう!

記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。「参考になった」「お疲れ様」という方がいらっしゃいましたら、チップ(100円~)大歓迎です。今後のモチベーションにつながります。

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